ブランド服を宅配クリーニングに出すなら、ブランド名だけで店を選ぶのではなく、「素材・装飾」「劣化やシミの状態」「通常洗浄だけでよいか」「再仕上げ・補償条件」の4点から依頼先を分けるのが基本です。
「高級ブランド対応」と書かれていても、皮革・毛皮、ゴム引き、劣化したポリウレタン加工、洗濯表示がすべて×の衣類などは、通常コースで受け付けられない場合があります。逆に、ブランド服でも一般的なウールコートやニットで状態が良ければ、必ずしも最高額の専門コースが必要とは限りません。
2026年9月9日時点の公式情報を確認すると、ブランド服の宅配クリーニングは大きく「通常の単品型」「高級品向けパック・上位コース」「一着ごとの専門メンテナンス」に分けると選びやすくなります。まず自分の服がどのルートに当てはまるかを確認しましょう。
最初の結論|ブランド服は3つのルートに分けると選びやすい
| 服の状態・希望 | 向くサービスのタイプ | 候補例 | 先に確認すること |
|---|---|---|---|
| 状態が良く、一般的な素材・形の服 | 単品料金型 | リネット、白洋舍 | デリケート素材・装飾・送料の追加条件 |
| 高級素材や装飾があり、複数着まとめたい | 高級品対応パック・上位コース | ニック スタンダード、LACURI | 取扱除外品、点数カウント、バッグ容量 |
| 強い黄ばみ・色あせ・修復相談が必要 | 一着ごとの専門メンテナンス | キレイナ、ワードローブトリートメント | 見積額、追加処理、納期、送料 |
この分け方で重要なのは、購入価格が高いから自動的に専門店、安いから通常店という判断ではないことです。高価な服でも構造がシンプルで状態が良い場合がありますし、比較的手頃な服でもビーズ、合皮、プリーツ、特殊コーティングなどがあるとクリーニング条件は厳しくなります。
申し込み前に、品質表示タグ・洗濯表示・付属品・傷みを確認し、「自分の1着がそのコースの受付対象か」を先に判断するのが失敗を減らす近道です。
「ブランド服OK」だけでは不十分|受付可否は素材と状態で変わる
ブランド服向けサービスを比較するとき、最初に見るべきなのは料金表より取扱除外品と追加条件です。
たとえばLACURIの保管なし5点コースは、高級ブランドにもオールロイヤル仕上げで対応すると案内しています。一方で通常コースでは皮革・毛皮、洗濯表示がすべて×の品、ゴム引き製品、極度に劣化したポリウレタンコーティング、オイルコーティングなどを取扱除外品としています。
リネットもブランド服を受け付けていますが、マッキントッシュなどのゴム引き製品は取扱除外です。また、カシミヤ・シルク・合皮・麻などのデリケート素材、装飾品、一部革、付属品などは通常料金に追加料金が発生する場合があります。
白洋舍では、カシミヤ・アンゴラなどの獣毛、シルク、ベルベット、人工・合成皮革、ビーズ、スパンコール、ポリウレタンコーティングなどのデリケート品は「ローヤル」扱いとなり、通常のオリジナルでは受け付けないと明記しています。
一方、ニックのスタンダードコースは、ハイブランドに加えてシルク・カシミヤ、異素材、スパンコール・ビジュー、黄ばみ、カビなどを対象として案内しています。ただし、基本プランでも毛皮・皮革製品、着物類、水着など受け付けられない品があります。
「ブランド名が対応一覧にある=そのブランドの全商品を同じ条件で洗える」ではありません。同じブランドでも、素材・年代・加工・装飾・劣化状態によって受付可否が変わるため、迷う品は発送前に問い合わせるほうが確実です。
ブランド服向け6サービスを「料金+受付条件」で比較
以下は2026年9月9日時点の公式料金・公式条件を整理したものです。キャンペーン価格ではなく、通常料金を中心に比較しています。サービス内容の範囲が異なるため、単純な安い順ランキングではありません。
| サービス | 料金例 | ブランド服で注目する条件 | 再仕上げ・保管など | 向きやすいケース |
|---|---|---|---|---|
| リネット | コート2,390円、セーター920円 | デリケート素材・装飾品などは追加料金。プロにおまかせ+1,290円/着 | 受取後30日以内の無料再仕上げ。通常地域は3,300円以上で送料無料 | 状態の良いブランド服を1~数着、単品料金で出したい |
| 白洋舍 らくらく宅配便 | コート:オリジナル2,970円/ローヤル5,940円 | カシミヤ・シルク・ビーズ等のデリケート品はローヤル扱い | 品目別料金で計算しやすい。保管は別条件 | 素材によって上位仕上げへ明確に分けたい |
| LACURI | 保管なし5点8,800円 | オールロイヤル仕上げ。皮革・毛皮、全洗濯表示×、ゴム引き等は通常コース除外 | 送料・シミ抜き・毛玉取り・再仕上げなど無料。20営業日仕上げ | 受付条件を満たすブランド服を5着前後まとめたい |
| ニック スタンダード | 1点8,900円、3点14,500円、5点19,900円 | ハイブランド、高級素材、異素材、スパンコール・ビジュー、黄ばみ・カビ等に対応 | 最長11か月保管無料。再仕上げ無料。基本プランで受付不可品あり | 高級素材・装飾品を含む服をまとめて丁寧に出したい |
| キレイナ | コート12,100円、セーター/カーディガン5,500円 | レザー付・リアルファー付・プリーツは+2,750円。色修正は部分5,500円~ | 30日品質保証。保管は最長9か月2,750円/点 | 色あせ・黄ばみ・難しいシミなども含めて相談したい |
| ワードローブトリートメント | コート8,500円、ジャケット5,900円 | 一客洗いで一着ごとに洗浄方法を調整。修復内容によって見積額が変わる場合あり | 6か月品質保証。支払総額2万円未満は送料2,000円 | 一着単位で工程を組み立ててもらいたい高級衣類 |
同じ「コート」でも、リネット2,390円、白洋舍ローヤル5,940円、ワードローブトリートメント8,500円、キレイナ12,100円と金額差があります。しかし、これは同一内容を価格だけで比較した結果ではありません。
洗浄・仕上げの工程、個別対応の範囲、修復対応、保証、送料、保管、受付可能な素材が違います。安いサービスを高級専門サービスの代用品とみなしたり、反対に通常状態の服へ必要以上の専門処理を付けたりせず、必要な工程に対して料金を払うという考え方が重要です。
普通のブランド服なら「高級専門店一択」ではない
「ブランド服だから、最も高い専門店へ出さないと不安」と考える必要はありません。
たとえば、装飾のないウールコートやカシミヤニットで、破れ・強い変色・特殊加工がなく、洗濯表示上もクリーニング可能なら、単品料金型のリネットや、素材に応じてローヤルへ振り分ける白洋舍も候補になります。
リネットではコート2,390円、セーター920円が通常料金で、デリケート素材は+240円/着、装飾品も+240円/着。より丁寧な仕上げを求める場合は「プロにおまかせコース」+1,290円/着という選択肢があります。
ただし、通常コースで受けられることと、色あせ・破損・長年の黄ばみまで修復できることは別です。「汚れを落として整えたい」のか、「見た目の変化を修復したい」のかを分けて考えてください。
高級素材・装飾品があるなら「上位コースの対象範囲」を見る
シルク、カシミヤ、ビーズ、スパンコール、異素材を使った服は、「高級ブランド対応」の一言より、サービスがそれらをどのコースで扱うかが重要です。
ニックではスタンダードとライトの対応範囲を分けており、ハイブランド、高級素材、異素材、スパンコール・ビジュー、黄ばみ、カビなどはスタンダード側の対象として明示されています。1点8,900円、3点14,500円、5点19,900円なので、デリケートな服が複数ある場合は点数ごとの総額を比較しやすいでしょう。
白洋舍もデリケート素材をローヤルへ分けるルールが明確です。たとえばコートは通常2,970円ですが、デリケート素材ならローヤル5,940円。セーターは通常990円、ローヤル1,980円です。
このように、ブランド服では「通常料金はいくらか」より「自分の服が通常扱いなのか、上位扱いなのか」を先に確認したほうが、実際の支払額を読み違えにくくなります。
5着前後まとめるなら、LACURIは安いが除外条件を先に確認
LACURIの保管なし5点コースは8,800円で、送料、ロイヤル仕上げ、シミ抜き、毛玉取り、再仕上げなどを含むパックです。高級ブランドにもオールロイヤル仕上げで対応するとしています。
5着すべてが受付可能なら1点あたりの単純換算は1,760円ですが、ここで大切なのは「5点パックだから何でも5着入れられる」わけではないことです。
- スーツはジャケット、スラックス、ベストをそれぞれ1点と数える
- ライナー、ベルト、フードなどは一定条件で付属品としてカウントしない
- 本体から取り外せないファーは通常の洗浄対象外
- 皮革・毛皮、洗濯表示がすべて×、ゴム引き、極度に劣化したポリウレタン加工などは通常コースの除外品
- 集荷バッグに入る量が上限
高額なブランド服ほど「除外品だったので洗わず返却」という状況は避けたいものです。パックの単価を計算する前に、5着すべての受付可否を確認してください。
黄ばみ・色あせ・修復まで必要なら、通常クリーニングと分けて考える
長く着たブランド服では、通常の洗浄だけでは解決しにくい変色、色あせ、黄ばみ、カビ、擦れが気になることがあります。
キレイナは一般衣類のクリーニングに加えて、シミ処理1,650円~、黄ばみ処理2,750円~、部分色修正5,500円~、全体色修正44,000円~を案内しています。素材・状態・色によってできない場合もあるため、見積もり前提で考えるサービスです。
ワードローブトリートメントも、汚れ・シミ・色褪せ・傷・変色などがある場合は、希望する修復内容によって見積もりを案内するとしています。「一客洗い」で一着ごとに洗浄条件を調整し、仕上がりには6か月の品質保証があります。
色が薄くなった部分や生地の摩耗を、単なる「汚れ」と決めつけないことも大切です。通常のクリーニング料金だけを見て依頼し、あとから「色も戻ると思っていた」とならないよう、気になる箇所は写真と文章で事前に伝えましょう。
料金で失敗しやすいのは「本体価格以外」の4項目
1.素材・装飾・付属品の追加料金
カシミヤ、シルク、合皮、プリーツ、ビーズ、ファー、レザーなどは追加料金や上位コースの対象になりやすい項目です。ブランド追加料金がゼロでも、素材追加料金が発生すれば総額は変わります。
2.送料の最低利用額
少量利用では送料条件も重要です。リネットは通常地域で3,300円以上が送料無料の基準です。ワードローブトリートメントは支払総額2万円未満の場合、配送料2,000円。キレイナは合計14,300円以上で往復送料無料、それ未満は2,200円の負担があります。地域による追加送料もあるため確認が必要です。
3.パックの点数カウントとバッグ容量
パック型では「5点=好きなものを必ず5着」ではありません。スーツ上下の数え方、アンサンブル、付属品、バッグ容量、点数超過料金を先に確認してください。
4.修復・保管・特殊処理
色修正、黄ばみ処理、修理、撥水、保管などは、基本料金に含まれるサービスと別料金のサービスがあります。保管だけでも、ニックは最長11か月を基本プランに含む一方、キレイナは最長9か月で2,750円/点です。
ブランド服は本体料金が高くなりやすいので、「表示価格+追加料金+送料+希望オプション」まで足した総額で比べましょう。
「再仕上げ無料」と「事故時の補償」は同じではない
高額な服を出すときは、保証の表示も読み分ける必要があります。
- リネット:受取日から30日以内の申請で無料再仕上げ。着用済み、タグ紛失など対象外条件あり
- キレイナ:30日品質保証を案内し、汚れ残りや仕上がりへの不満は無料で再メンテナンス・再仕上げ
- ワードローブトリートメント:受取後6か月以内に保証書と洗濯タグを添えて申し出る品質保証
- LACURI:再仕上げ無料をサービスとして案内
- ニック:基本プランで再仕上げ無料を案内
これらは主に「仕上がりへの対応」の条件です。クリーニング事故で衣類そのものが損傷した場合の賠償は、各社の利用規約・賠償基準によって別に定められます。
たとえばキレイナの賠償基準では、同社の過失による全損など一定条件で賠償責任を負い、賠償額は商品の時価を上回らないとしています。購入時に20万円だった服なら必ず20万円が補償される、という意味ではありません。
限定品、古いヴィンテージ品、中古相場が高い服などは、希少価値と賠償額が同じとは限りません。高額品ほど、申込み前に賠償基準まで読んでおく価値があります。
発送前5分でできるチェック|高額品ほど記録を残す
サービスを決めたら、発送前に次を確認しておくとトラブル時の状況整理がしやすくなります。
- 全体と気になる部分を撮影する:前後、袖口、襟、裾、シミ、傷、装飾を記録
- 品質表示・洗濯表示を撮影する:素材や取扱方法を確認できる状態にする
- 付属品を一覧にする:ベルト、ライナー、フード、ファーなど同梱物を確認
- 希望を具体的に書く:「シミを落としたい」「色あせを相談したい」「風合い優先」など目的を分ける
- 購入記録を保管する:注文履歴やレシートが残っている場合は保管しておく
特に、特殊素材、ヴィンテージ、強い劣化、装飾が多い服は、発送してから受付不可と判明すると返送料や時間がかかる場合があります。写真を添えて事前相談できるサービスなら、先に確認してから送るほうが合理的です。
結局どこがいい?ブランド服の状態別に決める
- 状態が良いコート・ニットを1~数着:リネットや白洋舍。素材追加料金・送料・上位仕上げ条件まで比較
- シルク・カシミヤ・装飾品などを複数着:ニックのスタンダード。通常のライトとの対応範囲の違いを確認
- 受付条件を満たすブランド服を5着前後まとめたい:LACURI。除外品と点数カウントを先に確認
- 黄ばみ・色あせ・難しいシミまで相談したい:キレイナ。洗浄と修復の見積もりを分けて確認
- 大切な一着を一着単位で工程から任せたい:ワードローブトリートメント。一客洗いと見積条件、送料を確認
- 皮革・毛皮・特殊コーティング・劣化がある:通常コースへ送る前に専門コース・専門店へ受付可否を相談
ブランド服の宅配クリーニング選びで最も大切なのは、「高級ブランド対応」という宣伝文句だけで決めないことです。
洗濯表示・素材・装飾・劣化状態を確認 → 受付可能なコースを絞る → 基本料金だけでなく追加料金と送料を計算 → 再仕上げと事故補償を分けて確認という順番で選べば、自分の服に必要なサービスを判断しやすくなります。
料金、送料、納期、保管期間、追加料金、取扱除外品、再仕上げ・補償条件は変更される場合があります。最終判断はご自身で行い、申込み前に各社公式サイトの最新情報と、お手持ちの衣類の洗濯表示・素材表示を必ず確認してください。

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